さっぽろ村ラジオ(FM 81.3   インターネット NEW ZONE FM で、全国で聴けます)
                毎週火曜日 午後2時からの番組 「宮川じゅんの待たせてゴメンね!」 お聴きください

生活相談など、私への メール ⇒ ■ここをクリック■ (個人情報をわからないようにして公開することがあります。非公開希望の方は、「非公開希望」を書いてください)
                     
                 ブログへの「コメント」は、内容を確認させていただき、ブログの趣旨に合うものを公開します。

生活保護問題を中心にしたブログ「宮川じゅんの生活保護相談ブログ」http://matasete-soudan.blogspot.jp/もあります。ごらんください。         

2018年9月17日月曜日

介護施設調査について質問

 北海道議会少子高齢社会対策特別委員会で、9月5日、虐待やセクハラ等について質問しました。


 北海道が調査している結果をまとめたので、その3年間の推移を踏まえて質問しました。
 そのなかで、介護利用者の1〜2割弱の方が、「職員を呼んでもすぐに来てくれない」、「心ない言葉で不愉快」などと感じていると回答、実際に「介助されずに長時間放置された」、「怒鳴られた、悪口を言われた」と回答した方が、1〜3%。
 介護職員の「利用者からの性的嫌がらせ、暴力行為等を受けたことがある」が前年度よりも増加し、54%にも達していることが明らかとなり、この3年間でほとんど変化がありません。
 今後の対応は、これまでの延長線上ではだめだと指摘しました。
 以下、議事録を掲載します。

【2018年09月05日少子高齢社会対策特別委員会 「施設における高齢者・障がい者虐待防止に向けた利用者実態調査及び施設従事者実態調査」結果報告書について】
一、介護老人福祉施設の利用者の調査結果について
(一)虐待件数の推移について
★宮川質問
 本調査は2016年から行っているが、3年間の虐待等、施設職員の対応に対する利用者の認識はどのように推移しているのか、特徴的なことはあるのか、示されたい。

◎道答弁 平成28年度からの調査結果についてでありますが、利用者とその家族からは、3年間を通じて、1〜2割弱の方が、「職員を呼んでもすぐに来てくれない」、「心ない言葉で不愉快」などと感じていると回答しているほか、実際に「介助されずに長時間放置された」、「怒鳴られた、悪口を言われた」と回答した方が、1〜3%で推移している状況となっている。
また、平成29年度から追加した施設従事者に対する調査においては、「業務に負担を感じる」と回答した方が6〜7割程度、「自身の行為が虐待に該当するのではないかと思ったことがある」と回答した方は3割強、また、「虐待と思われる行為などをしそうになったことがある」と回答した方は5割程度と、各年とも、同程度の割合となっているところ。

(二)これまでの調査をどのように生かしてきたのか
 ★宮川質問
 「施設職員の対応に対する認識(感じたこと)」として、2016年から2017年、「職員を読んでもすぐに来てくれないことが多い」、「心無い言葉で不愉快な思いをしたことがある」、「介護が丁寧でなく投げやりに感じることがある」、「心無い言葉で不愉快な思いをしたことがある」等であった。
 また、「施設職員の対応に対する認識(されたこと)」としては、3年間を通じ「介護されずに長時間放置される」が多くなっている。
 これまで3年間という限られた期間の調査であるが、率直なところ、ほとんど変化がなく、調査結果が、その後の対策に生かされていないのではないかと思われる。
これまでの調査結果は、どのように活用してきたのか。

◎道答弁 調査結果の活用についてでありますが
道では、調査結果を通じて把握した利用者のサービスに対する意向や施設職員の意識などについて、施設に対する集団指導や個別の実地指導の際に情報提供し、虐待防止の徹底や職場環境の改善などについて、指導を行うとともに、ホームページで公開し、広く利用者やご家族などにも周知することで、虐待防止に向けた意識啓発にも取り組んできたところ。
また、ご本人とご家族の回答の中で、虐待が疑われると判断した案件については、所管する振興局が緊急に施設に立ち入り、事実確認を行うことで、施設に対する注意喚起や虐待の早期発見にも活用しているところ。

(三)実態調査を虐待件数の減少に結びつけることについて
★宮川質問
 施設利用者が虐待にあっている認識があっても、その改善には職員の体制や、介護についての基本的な考え方、人権意識を含めて様々な要素が必要になると考える。
「施設職員の対応」についての調査を行なった以上、それをホームページでお知らせすることもいいのですが、現場にフィードバックさせて、虐待の減少に結びつけていくべきと考えるが、いかがか。

◎道答弁 実態調査についででありますが
道内の特別養護老人ホームにおける虐待の発生件数は、平成26年度が8件、27年度が5件、28年度が4件と、ひと桁台で推移しておりますが、サービス利用者に対する虐待は、あってはならないことから、施設利用者ご本人とその家族に日常のサービスに関する意見を聴取するとともに、現場の介護職員などには、虐待防止の意識を高めてもらうことを兼ねて調査を実施しているところ。
道としては、調査を通じて、把握した実態等をもとに、虐待防止の徹底や職場環境の改善など、一層の適切な施設運営に努めていただくこととしているところ。

(四)今後どうしていくのか
★宮川質問 
 虐待件数の減少が見られないまま推移しているが、なぜ、虐待が起こるのか、職員体制の厳しさの反映なのか、職場の経験・知識の交流・伝達の不十分さなのか、人権意識の問題なのか、研修の不足なのかなど、多角的に検討する必要がある。
 先ほどの答弁では、全体的傾向を一般的に周知するにとどまっている印象です。虐待の問題は深刻で具体的です。個別対応の必要もあります。
 道として、虐待をなくすべく、調査結果をどう生かし、今後どういう取り組みを行っていくのか、うかがう。

◎道答弁 虐待防止に向けた今後の取組についてでありますが
施設等における虐待は、利用されている方々の尊厳を傷つけ、権利利益を損なうものであり、決してあってはならないものと認識。
道としては、今後とも集団指導において、虐待の未然防止や発生時における速やかな報告等について徹底するとともに、今回ご報告した調査や個別の実地指導などを通じ、各事業所の虐待防止に関する取組の雜認を行うほか、施設従事者や市町村職員などを対象とする研修会を開催し、資質の向上にも取り組むこととしているところ。
また、利用される方々に虐待についての理解を深めてもらうため、パンフレットの作成配布やフォーラムの開催などの
意識啓発にも取り組んでおり、今後は、調査方法の見直しなど、工夫を加えながら、虐待の根絶に向けて努めてまいる考え。

二、介護老人福祉施設の従事者の調査結果について
(一)施設職員の職場の環境、クライアントハラスメントについて
★宮川質問
今後の取り組みについて、「調査方法の見直しなど工夫を加える」とのことでしたが、「調査方法」にとどまらず、調査後の指導に力を入れて対応することの重要性について指摘しておきます。

次に、介護職員の「クライアントハラスメント、すなわち利用者からの性的嫌がらせ、暴力行為等を受けたことがある」が前年度よりも増加し、54%にも達していることは
全国的にも問題になっており、兵庫県では、セクハラ・暴力リスクがある利用者を介護職や看護職が2人で訪問したときの費用補助を始めた。
道として、介護事業所や団体から聞き取りを行うことや、先進県の調査など、実態と取り組みについて開始すべきではないかと考えるが、いかがか。
また、今後の施設職員の職場環境改善について、どう取り組むのか、対策監にうかがう。

◎道答弁 利用者からのハラスメント対策についてでありますが
介護現場でのセクハラや暴力行為などについては、道の調査においても、約半数の職員から、利用者からのハラスメントを受けたことがあると回答があったところ。
道では、これまでも介護職員の良好な職場環境の確保を図るため、上司からのパワハラなどについて、職員からの相談があれば、施設に対し、必要な改善を指導してきたところであり、利用者からのハラスメントに関ずる相談についても、
同様に対応することとしている。
また、厚生労働省では、‭ ‬利用者やその家族からの暴言や性的な嫌がらせといった職員へのハラスメント被害に対応するために、今年度、実態調査の実施を検討しているものと承知しており、道としては、こうした国の動きも踏まえつつ、今後とも、施設に対する指導はもとより、利用者や家族への意識啓発に取り組むなど、職場環境の改善に努めてまいる考え。‬

二、介護老人福祉施設の従事者の調査結果について
指摘
★宮川指摘

クライアントハラスメントも利用者虐待も、これまでの延長線上の取り組みでは改善できない。変化を作る取り組みを求めて質問を終わります。


0 件のコメント: