役所が出す工事や仕事で、末端の下請まで含めて、まともに生活できる給料を保障しようというのが公契約条例です。私どもは、その実現をめざしているところです。
10月に北海道の最低賃金は、705円になる予定です。これで週40時間働き、それが4週間だとすると、
705円 × 40時間 × 4週 = 112,800円
一方、30歳の方が一人暮らしで、家賃36,000円のところに住んでいて、生活保護を受けていたとすると、1か月の保護費は、115,940円。冬場だと暖房費が加算されて139,190円になります。
頑張って働いても、最低賃金しか出ない場合は、生活保護よりも少ないお金で暮らしていかなくてはなりません。
だから、「生活保護は、もらい過ぎだ。減らせ」という人もいますが、生活保護がリッチな暮らしをしているのではなく、「最低賃金が少なすぎるので上げるべき」というのが適切だと思います。
最低賃金を引き上げるのが、とても大事な課題です。
まず、役所が出す工事や仕事をしていても、給料が安くて生活できないようでは困りますから、末端の下請けも含めて、まともな生活にできる給料が保障されるようにしたいです。
もちろん、民間企業が発注する仕事の場合は、どうでもよいということではありません。
役所が出す工事や仕事の場合だと、下請まで含めて、監視が可能だと思うのです。
そして、役所が出す仕事だけでなく、民間が出す仕事でも、安い給料が引き上げられれば、モノが売れるようになり、地域経済の活性化につながるのではないでしょうか。
千葉県野田市や、神奈川県川崎市では、下請まで含めて人件費が保障される公契約条例ができました。
札幌市でも、実効性のある公契約条例が求められています。