札幌市議会第4回定例会の最終日に、意見書の採決を行ないました。
もっとも注目されていたのは、猪瀬都知事の徳州会マネー解明を求める意見書だと思います。
自民・公明に加え市民ネットなどが反対して否決しました。
下記をごらんください。
集団的自衛権を認めない内容の意見書は、共産・民主の他に公明が賛成しました。
「利用者本位の持続可能な介護保険・・・意見書」は、介護保険の「予防給付」を廃止するかわりに、地方に「地域支援事業」をやらせるのは反対だという内容。
「介護保険制度における新たな地域支援事業・・・意見書」は、その正反対の内容。
ですから、賛成・反対が真っ二つに分かれているのです。(両方に賛成というところもあるのはなぜでしょう?)
2 件のコメント:
んっ?
教育行政の政治的中立の確保について、否決とはどういう事ですか?
私の常識では、ちょっと考えられない裁決内容なのですが・・・。
例えば各会派ごとの意見とはどの様な物だったのかなど、もっと詳しく教えて頂きたいと思います。
『教育行政の政治的中立の担保』とは基本の『き』であり、これまでも北海道教職員組合の選挙活動問題等において、政治的中立を叫び批判してきたのは、自民党等でしたよね。
しかし、その自民党は今回の裁決にて反対の立場であるという事ですか?
何が今起ころうとしているのですか?
匿名様 コメントありがとうございます。
教育の政治的中立を守るのは、戦争の反省を踏まえ当然のことです。
しかし、教科書の選定などをめぐって、自民党などが、教育への介入を強めようとしているのです。
今回の意見書案の採決にあたり、質問や討論はありませんでしたから、反対した会派の理由・意見は表明されていません。
しかし、政治の流れを見れば、介入を強めようとしていることは明らかです。
以下に、意見書案の全文を掲載します。
少々長いのですが、ごらんください。
意見書案第19号
子ども一人ひとりを大切にする教育の実現と教育行政
の政治的中立を確保することを求める意見書
文部科学省は11月15日に、「教科書改革実行プラン」を発表した。ところが、同プランは歴史事項に関する政府見解の記載を求める教科書検定基準の改定や、改正教育基本法がうたう目標を意識した編集の促進などを盛り込んでおり、国が教科書の内容を統制する国定教科書化につながりかねない。
また、同省の有識者会議「道徳教育の充実に関する懇談会」は、小中学校の道徳について、教科への格上げと検定教科書の使用を文部科学大臣の諮問機関である中教審に提言するとしており、国家が認める画一的な考えや価値観を子どもに押し付け、子どもの多様な内面に優劣をつけることが危惧され、憲法19条の思想・良心の自由に反することにもつながりかねない。さらに、中教審は10月の中間報告で、教育行政の実質的な権限を教育委員会から首長に移す案を提示した。
現行制度は戦前・戦中の国家主義的な教育に対する反省から、教育委員会を独立した執行機関としている。しかし、首長権限が強化された場合、選挙のたびに教科書採択や校長人事に影響が出るなどの懸念があり、教育行政の政治的中立が確保できなくなることによって、その弊害をこうむるのは、教育を受ける子どもに他ならない。
教育は、国民にとって重大な問題であると同時に、日本社会を担っていく子どもたち、そして社会全体を変えてしまう可能性を持っており、多様な価値観や考え方との共生が求められる国際社会において、子ども一人ひとりを大切にする教育の実現こそ国の果たすべき役割である。
よって、政府においては、憲法で保障された思想・良心の自由を守り、子ども一人ひとりを大切にする教育の実現と教育行政の政治的中立を確保するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成25年(2013年)12月12日
札幌市議会
(提出先)内閣総理大臣、総務大臣、文部科学大臣
(提出者)民主党・市民連合、日本共産党、市民ネットワーク北海道及び
改革所属議員全員
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