日本共産党札幌市議団と、市議予定候補の方々とで、上田文雄市長に、札幌市の2014年度予算に対する要望を提出しました。
◎国民健康保険料を1万円引き下げてほしい、滞納世帯への取り立てが過酷すぎる実態がある。
◎保育園が不足しており、市は2014年度中に待機児童を解消すると言っているが、本当に入りたい児童をすべて入れるようにしてほしい。
◎特別養護老人ホームが不足しているので、計画を前倒しで、増設してほしい。
◎生活道路の除排雪強化、つるつる路面対策を。
など、200項目におよびます。
詳しくは、下記の全文をご覧ください。
2013年12月20日
札幌市長 上田文雄 様
日本共産党札幌市議団
団長 井上 ひさ子
宮川 潤
坂本 恭子
伊藤 理智子
小形 香織
2014年度予算に関する要望
今年度は、安倍政権の財界の利益のみを追求した経済政策のために、円安と物価高が進行しました。とりわけ石油製品と食料品の急騰は、市民生活に大きな影響を与えています。
さらに、生活保護費の削減と年金の引き下げが行われましたが、いずれも納得できない国民が立ち上がり、不服審査請求が大々的に行われる事態となっています。
秘密保護法の強行突破と、今後計画されている消費税増税とで、国民の怒りは頂点に達しようとしています。
国の悪政が続く時こそ、地方自治体が、住民の暮らしを守る役割を発揮すべきです。
2014年度予算は、上田市政3期目として最後の1年間の予算編成ですから、市民生活を守る姿勢を鮮明に示していただきたいと思います。
4月に消費税増税が実施された場合、一般会計および企業会計の使用料等に転嫁することで市民負担が強化することのないように申し上げます。
私どもの提出いたします要望について、ぜひ積極的に採用していただけますようにご検討ください。
全 局
1.
4月に消費税が増税された場合、一般会計および企業会計の使用料・手数料等に転嫁することで、市民負担を強化しないこと。
(1)保健福祉局
1. 国民健康保険料を1万円引き下げる。資格証明書の発行は十分な資力がありながら故意に支払わない悪質滞納者に限定し、親切・丁寧な納付相談を行うこと。
2. 過酷な国保料のとりたてはあらためること。市内各地で、「分割納付に応じてくれない」、「差し押さえされて、生活再建の見通しがなくなった」など、滞納処分への苦情が出ている。社会保障にふさわしい納付にすること。生活再建の視点をもって滞納者に接すること。学資保険は差し押さえないこと。
3. 生活保護基準引き下げにともなって、各種減免基準等を引き下げないこと。
4. 「児童心療センター」の医師を確保し、入院機能を維持させること。また、複合施設化にむけては利用者、市民、医師など現場職員と十分な話し合いを積みかさねること。医療・福祉・教育の連係を強める方策を構築すること。
5. 国民健康保険の一部負担金減免制度の周知を市民に徹底し、活用を広げること。
6. 6,681人(2013年6月)にもなっている待機者解消のため、特別養護老人ホームの定員を第3次新まちづくり計画よりさらに1000人増やし、新増築すること。
7. 灯油価格は、依然として高額であり、福祉灯油とあったか応援資金を実施すること。
8. サービス付き高齢者向け住宅の整備にあたっては、入居者への不利益が生じないように全庁あげて指導・監督を徹底すること。また、高齢者への虐待の未然防止に努め、是正を図ること。高齢者アパートや高齢者下宿を、介護や医療など福祉的な視点で良好かどうか実態調査を行うこと。サービス付き高齢者向け住宅すべてにスプリンクラーの設置を義務付けること。
9. 介護保険で要支援1・2の軽度者を保険適用から除外した場合でも、利用者負担を増やさず同様のサービスを受けられるようにすること。
10. 基金の活用と一般会計からの繰り入れで介護保険料の引き下げと、減免制度の拡充を図ること。
11. 介護保険料の滞納世帯への給付制限を行わないこと。
12. がん末期患者の介護認定を迅速に行うこと。
13. 地域密着型の小規模多機能施設と.住み慣れた地域で高齢者が安心して暮らせるための高齢者住宅を、中学校区を圏域とする方向で整備を促進すること。
14. 精神障がい者保健福祉手帳の保持者にも「運賃割引制度」の適用をはかること。
15. 精神科救急情報センターの機能の円滑化と各区保健センターの「相談体制」拡充を図ること。
16. 若年性認知症に対する総合的支援策を講ずること。
17. 特定健診とがん検診の受診率を引き上げること。付加健診にX線検査を加えること。
18.
3歳児健診と就学時健診の間に、5歳児健診を実施すること。
19. 自殺・孤立死予防対策の一環として、各区役所や市税事務所・水道局など、市民と直接かかわる職員は、ゲートキーパーとして位置づけること。新規採用の職員研修などにゲートキーパーの視点をとり入れた講座を充実させること。
20. 生活保護の申請用紙を市民の手に届くカウンターや窓口に置くこと。
21. ケースワーカーを増員すること。福祉専門職の増員はさらにすすめること。
22. 生活保護世帯に対する行きすぎた就労支援は行わないこと。また、移送費は、本人の意向を十分尊重し、居住区外ということをもって機械的に打ち切らず、求職活動の交通費はもれなく全額支給すること。
23. 生活保護世帯で病気などのため就労していない家庭の学童保育所保育料の減免措置を実施すること。
24. 生活保護世帯の中学生への学習支援事業「まなびのサポート」は、市内25カ所で実施されているが、さらに拡充すること。
25. 派遣切りで住まいを失った人や、ホームレスなどの相談支援を行っている「雇用・くらしSOSネットワーク北海道」など民間ボランティア団体の支援を強めること。
26. 地下鉄駅のエレベーターやエスカレーターは、さらに増設をし、表示や案内板などを改善すること。
27. 子どもの医療費助成は、小・中学生の外来へも助成を拡充させること。また、入院医療費助成の受給者証は、対象世帯にいっせいに交付すること。
28. 無料低額診療を薬局にも適応させる。国の制度が整うまで、相当額を市が支出すること。
29. 助産師への相談・支援がうけられる「産後ケア」事業をスタートさせ、各区に産後相談ができる場所を新設すること。
30. 重度心身障がい児・者への移動支援の更なる拡充と訪問看護体制など在宅ケアを充実すること。
31. 安全性が確認されていない遺伝子組み換え食品は、学校・保育所・病院などの給食には使用せず、表示の義務付けを国に求めること。
32. 食の安全を確保するため、食品衛生監視体制を強化すること。食品衛生監視員を増員し、抜き打ちを原則とし、法と条例などに基づく点検の厳正な実施を行うこと。中央卸売市場での放射性物質測定器をさらに増やし、検査体制を充実させること。
(2)子ども未来局
1. 2014年度中に、保育を必要とするすべての子どもを視野に、待機児童ゼロにすること。
2. 子ども未来プラン後期計画では、「経済的支援の取り組み」「ひとり親家庭への支援」「社会的養護の取り組み」などの項目はあるものの、子どもの貧困問題を位置づけたものとはなっていないことから、子どもの貧困問題を位置づけた取り組みを行うこと、対策委員会を立ち上げること。
3. 保育所を設置するにあたって、保育室の子ども一人当たりの面積の最低基準は引き下げないこと。保育所給食の外部委託はしないこと。園庭に対する規制緩和は行わないこと。
4. 保育の質を低下させる保育ルーム・保育ママの推進をやめて認可保育所の増設・整備を基本に待機児童を解消すること。認可保育所への企業参入をしないこと。
5. 公立保育所の廃止・民営化は行わないこと。
6. 障がいを持つ子どもを受け入れている保育所の補助金を増額すること。個別の支援を要する子どもを受け入れている保育所に補助をすること。病児・病後児への保育事業を拡充すること。正職員の増員ができる補充金を増額すること。
7. 延長保育の乳児加算については、実態に即した補助のあり方に改めるべき。また、一時保育の補助金(ゼロ歳児単価および障がい児単価)の引き上げを行うこと。生活保護法による被保護世帯および市民税非課税世帯からの延長保育料を徴収しないこと。
8. 保育所での宗教食に対応するために必要な補助を行うこと。
9. 寒冷地にある保育所にとって大切な燃油の補助をすること。
10. 一小学校区複数の学童保育(児童クラブ)をみとめ、補助金を出すこと。
11. 共同学童保育所について、障がい児の、人数に応じた補助にすること。家賃、備品費や補修・耐震補強の補助を含めた改修費などの拡充や創設をすること。民間学童保育所にAEDを設置すること。
12. 指導員の実働は、平日8時間、学校休業日9.5時間(札幌市学童保育連絡協議会調査)だが、助成金換算では、6時間とされている。実態にあわせて助成金を引き上げて、賃金を上げること。また、研修を充実させること。指導員の待遇改善ができる運営費の補助を行うこと。
13. 10人未満の小規模学童保育所にも補助を出すこと。
14. 児童クラブの大規模化は解消し、40人未満とすること。専用室、専任指導員を設けること。児童会館にAEDを設置すること。
15. 児童虐待の件数が2012年度は435件でこれまで以上に困難な事例が増えているなかで、児童福祉司一人が抱える相談件数は150件(24時間対応)にもなっている。専門性の高い児童福祉司のさらなる増員を行うこと。
16. 児童相談所の機能・施設の抜本的強化をはかること。併せて、区の体制の強化をはかること。児童相談所の一時保護所の定員を増やすこと。学習室を整備し、教育を受ける権利を保障すること。
17. 発達医療センターの訓練・療育を希望するすべての子が受けられるように、他センターでも行うこと。
18. 乳幼児デイサービス事業の利用者および事業者の負担を元に戻すこと。
19. 若者支援センター・若者活動センターの就労支援機能を強化し、学校と連携をとってすすめること。
20. 入院助産制度の助成金を、実態にあうように増額する。産後ケアに対する報酬を行うこと。
21. 札幌市ひきこもり地域支援センターを設置すること。
(3)病院局
1. 市内の病院・診療所との連携を強化し、市内全体の医療機能を強化すること。
2. 介護保険利用者に対する病院内での「見守り」・「付き添い」などの院内介助については、職員の配置増を行い、対応すること。
3. 国民健康保険の一部負担金減免制度の活用など、患者負担の軽減をはかること。
4. 業務委託している看護助手を直接雇用に切り替えること。
(4)経済局
1. 2014年度は、駆け込み需要の反動で消費が落ち込み、景気が悪化することが予想される。国任せにせず、地域経済活性化対策を本格的に行い、地域経済を守ること。
2. 住宅リフォーム助成等の各種中小企業支援策を本格的に強化すること。
3. 高卒者の就職について経済団体に働きかけるとともに、本市としても高卒者の採用を増やすこと。
4. 若年層の正規雇用を促進するため、実効ある対策をとること。一定の割合で正規職員の採用を行う企業への政策入札を導入すること。
5. 未就職者就職応援事業は、法人からの応募があった場合にはすべて対象にすべく十分に予算を確保し、継続して行うこと。
6. 季節労働者の生活支援と雇用対策をはかる。冬期間の生活実態調査を行い、生活支援の貸付制度を創設すること。市が直接労働者登録をおこなって仕事を出すこと。
7. 中小・零細業者の実態を把握し、きめ細かい対応ができるように、各区に産業振興担当を配置し、具体的な支援を行うこと。
8. 中小企業向け制度融資は、条件を緩和し、利率を下げるとともに、迅速に貸し出しを実行させること。
9. コミュニティー型建設業創出事業は、利用した市民からの評判も良く、中小零細業者の仕事の確保にもつながることから、事業規模の拡大を図ること。
10. 札幌市が補助金を出して誘致しているコールセンター等では賃金の底上げを図るとともに、増えている非正規雇用などの労働条件の改善を関係機関に働きかけること。
11. 地域商業活性化推進事業における補助率や限度額を引き上げる。シャッターが閉まっている店を開けるために、商店街に元気を取りもどす対策を緊急にとる。商店街の空き地、空き店舗を商店街振興組合へ転貸するなど、活性化をはかるための特別な支援を行う。現在行われているクーポン付PR誌への補助制度をさらに拡充すること。
12. 「まちづくり条例」を制定し、大型店の進出を抑制し、地元商店街の活性化を図ること。
13. 都市型農業の育成策を根本的に強める。新規就農を促進し農地を保全する。有機農業を普及するため堆肥の供給などの支援をいっそう広げる。生産者の顔が見え、食の安全性が確保される「地産・地消」の取り組みを推進する。都市住民と農業を結びつける市民農園を増設する。農業予算と農政職員を増加させること。
(5)建設局
1. 生活道路整備の予算を増額させること。
2. 道路と歩道、各種施設の段差や傾斜を解消し、バリアフリーの街づくりをすすめる。点字ブロックの補修と設置場所を増やして、車いす使用者や障害者などの歩行の安全を確保すること。又、音響式信号機の増設を関係機関に働きかけること。
3. 通学路や交差点、歩道、狭小道路を含めた生活道路の除排雪の強化、ツルツル路面対策を強めること。パートナーシップ排雪の住民負担は強化しないこと。市街地に近い場所に雪堆積場を確保すること。
4. 除雪単価、待機人件費の更なる引き上げをはかり、除雪体制を確保すること。除雪業者
に対してグレーダー・タイヤショベル等の機材の貸与を大幅に増やすこと。
5. 行き過ぎたロードヒーティングの廃止をしないこと。
6. 橋りょうの耐震化の促進を図ること。
7. 都心部や地下鉄周辺に公共駐輪場を増設すること。
8. 集中豪雨・ゲリラ豪雨が増えていることを踏まえ、浸水対策を強化する。雨水貯留施設、雨水浸透設備を増やすこと。
(6)都市局
1. 市営住宅の新築(直営・借上げ)を行う。その際、障がい者向け住戸を増やすよう努めること。
2. 市営住宅の家賃減免制度にみなし寡婦控除を導入すること。
3. 市営住宅の計画的住み替えを実施する。その際、近隣の民間賃貸アパートなども借り上げて対応すること。緊急対策として、住み替え専用の市営住宅の建設を行うこと。
4. 市営住宅の改築・耐震改修を促進させる。計画修繕と随時修繕の予算を増額し、快適な住環境を確保するよう修理、修繕を進める。転落防止のための防護柵設置を急ぐこと。
5. 東雁来に建設する子育て支援住宅は、子どもが成長し、ある年齢に達したことで強制退去させることはトラブルの原因となる。希望する期間、居住できるようにすること。
6. 古い市営住宅で、風呂釜の外部への貫通部分に隙間があり、冬期間は風呂場が寒い。ユニットバス化を進めること。
7. 市営住宅に入居している東日本大震災避難者の家賃免除を継続させること。
8. 市営住宅に太陽光発電装置を設置し、エレベーター等、共用部分の電気代の負担軽減を図ること。
9. サービス付き高齢者向け住宅の建設を行うこと。民間の住宅については、保健福祉局と連携をとり本市の指導、監督を強めること。
10. 住宅エコ・リフォームの補助制度は、より利用しやすいものにするため、手続きは簡素化し、工事の内容もすべてを対象とするなど要件を撤廃すること。業者の建設業許可の条件をなくすこと。
11. 市の施設について、計画の前倒しも含め早急に耐震工事を行うこと。また、吊り天井など非構造部材についても調査を行い、地震時の対応を行うこと。
12. 分譲マンションの老朽化対策を具体化し、アドバイザーを置き相談体制を充実させる。入居者の高齢化に対応すべく共用部分のバリアフリー化に助成制度を設けることなど、支援策を具体化すること。
13. 民間建築物の耐震診断・耐震改修工事を積極的にすすめるよう助成や相談体制を拡充す
ること。
14. 南区真駒内のオリンピアビル、プラザビルは老朽化も著しく、3階以上は市営住宅が退去し空き家となっているため、荒廃が進んでいる。関係者と真摯に協議し、再開発等、今後のあり方について合意を得ること。幌北団地は、入居者と十分話し合い、円満に解決させること。
(7)教育委員会
1. 高校生・大学生への奨学金の大幅な拡充を図ること。議会の海外視察費凍結分を新年度の奨学金として活用すること。
2. 就学援助について、基準額を引き下げないこと。メガネ、柔道着、PTA会費・生徒会費・クラブ活動費にも適用すること。修学旅行についても教育の一環として経済的理由で参加できない生徒がいないように支援を図ること。東北地方から自主避難してきている世帯についても就学援助を適用させること。
3. 家計における教育費負担軽減のため制服、教材費、給食費や修学旅行等の課外授業費の公費負担、助成など行うこと。
4. 公立夜間中学校を設立する。
5. 給食費の滞納については、低所得家庭の減免など軽減策を講じること。
6. 私学助成を抜本的に強化する。高校の公私間格差是正のために、私学の経常費助成を大幅に増額するとともに、私学生の入学一時金助成および私立高校生への授業料補助を実施する。知事に認可を受けていない専門学校の生徒にも発行基準を改善し、通学定期が発行できるようにする。
7. 30人学級を行うよう、国や道に求める。道が実施した1・2年生、中学校1年生の35人以下学級を年次的に拡大するよう働きかけるとともに、道が実施しない場合でも、市が独自に拡大すること。
8. 小中学校の統廃合は、地元関係者に十分な説明を行い、合意が得られない限り行わないこと。
9. 不登校児と保護者にきめ細やかな支援を行うため、カウンセラー等を配置すること。また、不登校児支援の教育支援センターは、現在の白石1カ所から、増設すること。
10. 全ての中学校でスキー授業を実施し、父母負担の軽減を行うこと。
11. フリースクールの授業料無償化と運営費支援を行うこと。
12. 教員の定数欠員については、正規教員の採用で解消する。各期限付教員の実績を十分考慮して、正規採用を行うこと。
13. 多くの教職員が長時間の時間外勤務をしている。教職員の出退勤時間を把握し、定数増
を行い負担軽減・労働環境の改善を図ること。
14. 学校配当予算の減額はせず、学校運営に支障のないよう充実を図ること。
15. 学校施設改修は、予算を大幅に増やし、トイレの洋式化、あみ戸、水飲み場の増設などを含め、必要な改修を促進すること。
16. 耐震上問題のある学校の校舎や屋内体育館の改築、及び耐震補強工事の計画を早めて実施すること。夏場の工事で、窓をふさぐ場合には、暑さ対策を講じること。
17. 吊り天井や窓ガラスなどの非構造部材について、調査を行い、地震時の対応策を講じること。
18. 強制換気装置の設置や内装の張替えなどシックスクール対策を万全に行うこと。
19. いじめから子どもの命を守りぬくために、いじめを解決した実践から教訓をくみとり対応すること。いじめは教育や社会のあり方の問題ととらえて、その改革に着手すること。スクールカウンセラーの増員と配置時間の拡大を図ること。
20. LD・ADHDなど軽度の障がいのある子ども一人ひとりにあった支援を行うため、補助教員を配置するなど実効ある特別支援教育を確立すること。
21. 高等養護学校を市内に増設し、札幌に住んでいる子どもたちはどの子も札幌圏で高等教育を受けられるようにすること。
22. 豊成および北翔養護学校の母子通学の義務付け解消に向けた条件整備をすすめ、医療ケア体制についてモデル事業をふまえ、整備を図ること。
23. 遠距離通学している障がい児が地元の学校に通えるように特別支援学級をふやすこと。
24. 特別支援教育支援員(学びのサポーター)を、支援が必要な子どもに対応できるよう配置時間と人員を拡充すること。
25. 特別支援学校卒業者や高校中退者などの就職支援を強めること。
26. 私立幼稚園保育料補助、障害児加算の基準の引き上げを図ること。
27. 中央区での地区図書館の建設を検討すること、藤野をはじめ、各区複数館構想を推進する。図書館司書を専門職として配置すること。司書配置について、モデル校を拡大すべき。
28. 子どもの読書活動推進のため、学校図書館の位置づけを高め、必要な整備と司書配置を図ること。中学校図書館について、学校図書館図書標準に定める蔵書冊数を早期に満たすこと。
29. 北白石中学校の吹き抜けホールの安全対策をとること。また、各階の屋根からの落雪対策をとること。
(8)観光文化局
1. 事業仕分けで廃止、あるいは見直しとなった宮の沢競技場や中島体育センターは多目的化も視野に入れ、存続すること。
2. 2017年度(新)中央体育館、スポーツ団体・愛好家、利用者、市民の声を十分反映した施設機能をもたせて、計画通りのオープンをめざすこと。
3. 市民交流複合施設にホール付プロデューサーを設置し、質が高く、市民に喜ばれる自主公演を積極的に行うこと。ホールは、十分な機能を有しつつ、無駄を排した合理的設計を行うこと。使用料は、市民利用の促進をはかるよう安価に設定すること。アートセンターは、市内の舞台芸術家を結び付け、高めあい、札幌の芸術を育んでいく機能を発揮できるようにすること。
4. 外国人観光客が、安心して滞在できるよう、外国語(英語、中国語、ハングル、その他)による案内表示を増やすとともに、ヘイトスピーチによる攻撃など、不当・不快な行為をなくすこと。ハラル食の提供を増やすなど、各国の習慣・宗教に対応できるようにすること。
5. 老朽化が進むすすきのゼロ番地ビルの今後のあり方について、市が積極的に関与して、問題の早期解決を図ること。
6. 破損が目立つ藤野リュージュコースは、早期に全面改修すること。
7. ウィンタースポーツ振興条例を制定すること。
8. 若者に人気の高いニュースポーツの振興をはかり、交通至便なところにスケートパークを整備すること。
9. 博物館の建設を視野に入れ、博物館センターの機能強化を図ること。
10. プロスポーツ選手の引退後、学校部活動や市民スポーツの指導等で能力を発揮できるよう、協力関係の構築をはかる。
(9)市民まちづくり局
1. 創世1・1・1区計画は巨大開発としないこと。再構築ビルは堅実な規模とし、分譲するはずのオフィス用の部屋が売れない、という事態は生じないようにすること。
2. 北1西1ビルに入る「市民交流複合施設」の市民ホールは、低層階に配置し、来場者が移動する際の大混雑を生まないようにすること。無駄な設備を避け、建設費を低く抑えること。
3. 大通交流拠点地下広場整備を凍結すること。
4. 市電の延伸計画を早期に決定し、多くの市民が利用できるものとすること。新型低床車両を大幅に増やしバリアフリー化を促進すること。
5. 創成川通と札幌北インターチェンジを結ぶアクセス道路計画は中止すること。
6. 赤字路線への十分な対策を講じ、バスネットワークを維持すること。
7. バス停などへのベンチや上屋の設置を計画的に進めること。
8. 不適切管理空家対策をとること。長年放置された空家は、倒壊、ごみ不法投棄、害虫発生、雑草繁茂などの問題を起こしている。国の動向も注視しつつ、早期に実効性のある対策をとること。
9. 地下鉄駅周辺の駐輪場不足を早期に解消し、整備を進めること。
10. 自転車の走行帯の設置や、自転車マナーへの指導強化等、自転車対策を講じること。
11. 男女共同参画社会の実現に向けたとりくみを強化すること。市民の自主的な運動への支援をし、DV相談とシェルター機能を強化すること。育児休業、子育て支援、賃金の男女格差をなくすこと。
12. 町内会館など地域の市民集会施設の改築などへの補助を増額し、運営費補助を創設すること。
13. 区役所等の会議室の休日・夜間開放を行うこと。
14. 中央区、豊平区、南区、手稲区の区民ホールの土足使用を認めること。
15. 区役所の耐震化を急ぎ、非常用発電設備を設置すること。
16. これ以上の容積率緩和はやめ、ゆとりと潤い、景観を良好に保つこと。
17. 国の天然記念物に指定されている円山・藻岩山の原始林と景観を守るため、周辺の開発行為・中高層建築物の規制を強めてバッファゾーンとし、環境対策を講じること。
18. 消費生活相談体制の強化を図ること。相談員の増員、休日の相談体制をとること。
19. アイヌの人の、年金、進学、就職など、生活支援を抜本的に強化すること。アイヌ語およびアイヌ文化の保存と継承の対策を強化すること。市立大学にアイヌ文化と歴史を学ぶカリキュラムをとりいれること。
20. スズメバチの駆除助成金を復活させること。
(10)交通局
1. 地下鉄東豊線駅のホームに、H28予定の転落防止の可動柵を前倒しで設置すること。
2. 精神障がい者の地下鉄・市電の割引を実施すること。
3. 地下鉄駅のパークアンドライド駐車場を増やし、利用者が格段に増えるよう、料金を大幅に下げること。地下鉄に自転車の持込ができるよう計画をもつこと。
4. 地下鉄とバス・市電の乗り継ぎ割引制度は存続し、サピカでも15%割引を実施すること。
5. 地下鉄駅構内の案内表示を市民意見をよく聞きわかりやすいものに工夫すること。駅ごとのエレベーターやエスカレーターの設置位置がわかるようにパンフレットなどを作成すること。
6. すべての地下鉄駅に止水シートを配置するなど、大雨・洪水・災害時の対策を早急に行うこと。
7. 市電軌道内緑化をすすめること。
(11)環境局
1. 北5西8地区の伊藤邸のメム跡や地下水脈、樹林地は歴史的、文化的価値が高い土地であり、「エルムゾーン」を守る市民運動もあることから安易な都市計画変更を前提とせずに本市が市民の財産として保全するためにこの地域の土地を購入すること。
2. ごみの発生を抑制するため、拡大生産者責任を明確にする。ごみの分別収集を充実し、リターナブル容器の使用を促進するとともに、リサイクルの推進で、ごみの減量化を図ること。
3. 2014年4月実施のさわやか収集は、市民に十分周知すること。対象者の条件を緩和するとともに、申請手続きを簡素化すること。
4. ごみカレンダーは月めくりにすること。枝・葉・草の収集日を月1回から月2回に増やすこと。
5. 指定袋の価格を引き下げるとともに、生活保護・非課税世帯・障害者世帯や紙オムツ使用世帯への無料ごみ袋支給要件を拡大すること。また、2ℓ、15ℓ のごみ袋を新たに作成。袋の強度をあげること。
6. 新エネルギー開発と導入、省エネルギーの全市をあげた徹底をはかること。太陽光パネルの普及やペレットストーブ・ボイラーの活用を広げること、コージェネや省資源型の家電・ボイラー等の普及をすすめること。CO2 削減計画を確実に達成させるため、毎年、到達状況を検証し、市民と議会に報告すること。ビルの屋上・壁面緑化を進める。
7. 自然エネルギーの活用を大規模に広げるため、本市の発電設備の整備を進めるとともに、民間への誘導策を採用すること。LED照明購入補助金制度を継続するとともに、冷蔵庫など他の省エネ家電にも広げること。
8. 生ごみリサイクルの本格実施にむけて、全市展開を見据えた構想を策定すること。
9. 東区中沼地域のごみ埋め立て地建設計画(北部事業予定地)に関しては、住民の意思が十分尊重されるよう建設計画を凍結すること。
10. 集団資源回収の充実と新聞の奨励金を復活すること。
11. 公園トイレのバリアフリー化を促進すること。
(12)市長政策室
1. 指定管理者での労働実態及び、再委託での労働実態を調査し、労働条件と賃金の改善を図ること。4年に一度、選定し直す指定管理者制度は、非正規雇用と低賃金の温床であることを明らかにし、国に制度改正を求めること。本市においては、「4年に一度の公募」をあらためること。
2. 「行財政改革推進プラン」での値上げや有料化など市民負担増は撤回すること。
3. 外部評価委員会の調査の在り方について、市民や現場の声をよく聞いて、その過程も透
明性のあるものにすること。
(13)総務局
1. 指定業者への天下りを全面禁止するとともに、出資団体への天下りについても厳格に見直すこと。
2. 一般会計における「給料及び職員手当」決算額は、1998年度955億4700万円余であったが、2012年度は650億9600万円と、300億円以上、職員1人あたり164万円以上減額している。これ以上賃金・定数とも減らさないこと。政令指定都市で人口比の職員数が最少であることにかんがみ、福祉分野や教員などの増員をはかり、必要な職員定数を確保すること。
3. 適切な超過勤務手当予算と人員を確保し、市職員のサービス残業をなくすこと。
4. 本市における非正規公務員である、非常勤・臨時職員は、教育と企業を除き2,132人、 17.2%となっている。非常勤職員の月給は、15~23万円程度、臨時職員は、日給6,600円から、看護師でも9,000円程度と低く抑えられている。十分生活でき、働きがいがもてるよう賃上げを行うこと。
5. 各部署での安全衛生(労働)委員会の開催を規定どおり実施すること。
6. 市内の戦争遺跡を調査・保存するとともに、平和について、学べる環境を整備し、全区で原爆展・平和展を次世代継承事業として継続的に開催する。「ピースメッセンジャー事業」は、被爆地のほか沖縄など多様な戦争の被害が実感できる場所への派遣も含めて、毎年継続すること。
7. 選挙公報は全ての選挙で、点字・テープの発行を行うこと。
8. 埋蔵文化財センターにアイヌ文化に関する資料を保存すること。
(14)危機管理対策室
1. 備蓄物資の配置について「拠点方式が効果的」という考え方は克服されたが、厳寒期の大地震を想定して、すべての基幹避難所にただちに備蓄物資を配備するとともに、地域避難所の耐震・施設点検を行い、備蓄物資を配備すること。避難所の増設・耐震化、バリアフリー化を至急行うこと。発電機や太陽光パネルの設置、使い捨てカイロ、暖房器具、衣類など、とくに寒さ対策の物資の配置を強化すること。
2. 「要援護者」を見直し、集団生活になじめない軽度の知的障がい者なども含めること。要援護者の抽出と対応を町内会任せにせず、行政として責任を持って、市内の特別支援施設などと協定を結び要援護者の避難とその後の生活を守ること。
3. 避難所では、誘導、指示、名簿作成など、施設ごと、地域ごとの課題がある。必要な仕事と人員を明らかにするためにも、町内会等と協力して、各避難所で訓練を行うこと。
4. 避難所の標識を増設など、周知をはかること。
5. 停電時にも使用でき、災害時に無料で飲料を提供できる災害時対応型自動販売機を避難所及び周辺に普及させる。
6. 簡易型災害図上訓練(DIG)の普及をすすめること。
7. ヨウ素剤の備蓄と保管を行なうこと。
8. 東日本大震災で被災され本市に避難している方の住まいと生業、就業先の確保、医療機関を含めた生活基盤の再建のために精神的な支えや相談できる体制など本市として支援すること。
(15)財政局
1. 公契約条例を制定すること。施行にあたっては、すべての公契約を対象とし、作業報酬の下限額は可能な限り引き上げ、公正で効力のある作業報酬審査会とすること。
2. 公契約条例ができる前でも、工事及び清掃・警備関係事業者に賃上げ要請を行うこと。本市発注の工事・業務の賃金実態調査を行うこと。総合評価方式の入札を増やし、労働者の賃金を評価点に加えること。
3. 複数年契約の委託業務において、2年度目以後に、設計労務単価が引き上げられた場合、労働者の賃金も連動して上がるようにすること。
4. 税の差し押さえ件数の目標設定は廃止すること。市民の生活を応援し、営業を支える親身な姿勢で市民との納付相談を行うこと。税務職員、国保の保健サービス員、およびその他の滞納整理に当たる職員は、自殺防止のゲートキーパーとして位置付け、あらゆる未納・滞納・負債などを総合的にとらえ、生活保護やハローワークと連携して生活再建に結びつけること。学資保険は、差し押さえないこと。
5. 法人市民税の超過課税は14.7%にして財源を確保すること。
6. 市道上の電柱・電話柱などの道路占用料は、2009年13億円引き下げた。2012年に2億円弱引き上げたものの、差し引き11億円以上安くなっている。北電・NTTなど大企業から、応分の負担を求めること。
7. 自衛隊基地交付金は、本来の固定資産税相当額との差額を国に求めること。
8. 過度に貯めた基金は取り崩し、市民生活を支える財源として活用を図ること。
2012年3月末、土地開発基金は684億円、まちづくり推進基金は237億の現在高となっている。適正に取り崩し、市民福祉の財源として有効に活用すること。
(16)消防局
1. 消防職員・ポンプ車・救急車などを国基準の整備にとどまらず、原発事故を想定した体制に強化すること。
2. AEDを聴覚障がい者でも使えるようテキストディスプレイタイプの拡充を図ること。
(17)水道局
1. 配水幹線や透析病院、基幹病院等の医療機関への配水管、水管橋の耐震化の空白地域を残さず早期に整備すること。
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