4月23日に開かれた市議会厚生委員会に、札幌市保健福祉局総務課が「他都市における最近の孤立死の事例」という資料を提出しました。その内容をご紹介します。
2011年12月6日 横浜市
母(77歳)と知的障がいのある息子(44歳)の遺体が民家で発見される(以前息子が通っていた福祉施設の職員が、電話に誰も出ないことを不審に思い、訪問して発見)。
母親は死後1週間を経過し、息子は発見日の前日に死亡したと推定される。
母親の病死後、周囲に助けを求めることができなかった息子が病死したものとみられる。
2012年1月12日 釧路市
認知症の夫(84歳)と妻(72歳)の遺体がアパートで発見される(部屋の照明がついたままなのに気付いた管理人が管理会社に通報して発見)。
妻は死後40日、夫は死後20日が経過していると推定される。
妻の病死後、周囲に助けを求めることのできなかった夫が凍死したものとみられる。
2012年2月20日 さいたま市
夫婦(64歳、63歳)と息子(39歳)の遺体がアパートで発見される(家賃が滞納となっていたため管理会社の職員が訪問したことがきっかけで発見)。
3人とも死後2カ月が経過していると推定される。
所持金、食料は室内になく、電気やガスは滞納により止められていた。
また、住民登録はなかった。
2012年2月13日 立川市
母(45歳)と知的障がいのある男児(4歳)の遺体がマンションの一室で発見される(ガスがずっと使用されていないことを知った管理会社が親族に通報したことがきっかけで発見)。
死後2カ月が経過していると推定される。
母親の病死後、周囲に助けを求めることができなかった男児が衰弱死したものとみられる。
2012年3月7日 立川市
認知症の母(95歳)と娘(63歳)の遺体が都営アパートで発見される(自治会費の集金ができなくなり、郵便物がたまっていることを不審に思った住人が自治会に相談したことがきっかけで発見)。
死後1カ月が経過していると推定される。
娘の病死後、周囲に助けを求めることができなかった母が衰弱死したものとみられる。
このような悲惨な事件を減らすために、私は、滞納の督促を救済のきっかけにすべきだと考えています。
電気・ガス・水道・国民健康保険料・税金などの滞納が発生すると、督促されます。
督促にあたり、ただ「払え」という書類を投げ込むだけでなく、「その家で何かが起きているかもしれない」、「今なら救えるかもしれない」と考えて、声をかけることです。
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