元・北海道電力社員であった水島能裕(みずしま・よしひろ)氏の講演を聞きました。
大変、勉強になりました。
北海道電力は、電力不足を示唆し、計画停電の予定カレンダーを配布しています。
道民は、大変不安な思いをしながら、節電に協力しています。
水島氏は、「原発がなくても電気はまかなえる」としています。
その内容をご紹介します。
北電の設備は、742万kW(キロワット)。
そのうち、原発は207万kW。
原発以外は、535万kW。
夏場の最大の電力消費は、2006年8月9日の507万4千kWですから、原発を稼働しなくても大丈夫です。
過去最大の電力消費は、2011年1月12日の578万8千kW。
これだと、北電の原発以外の発電能力、535万kWでは足りないように思いますが、実は、企業が発電し、北電に卸している(または小売している)電力があるのです。それは、
パワーエンジニアリング 25万kW(石油火力)。
エコエナジー 6万kW(水力)。
電源開発 21万5千kW(水力)。
北海道企業局 7万kW(水力)。
風力 30万kW。
太陽光 5千kW。
日本製紙釧路発電所 8万kW(石炭)。
JX日鉱日石エネルギー室蘭製油所 5万kW(残渣油)。
新日鉄室蘭発電所 10万kW(副生ガス、石炭)。
三菱電機 2ヶ所 2千kW(石油)。
出光興産 1万5千kW(石油)。
王子製紙苫小牧火力発電所 26万8千kW(重油等)。
これらの企業の発電の合計が、141万5千kWです。
さらに、冬場に最大の電力消費をするのは、北海道だけですから、本州から電力を送ってもらう事が可能になります。それが、60万kW見込めます。
ですから、
北電の原発以外の発電 535万kW
企業の発電 141.5万kW
+) 本州から 60万kW
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合計 736.5万kW
(原発以外の電力)736.5万kW ー(過去最大電力消費)578.8万kW = 157.7万kW
157万7千kWの余裕があり、電力不足にはならないという計算になります。
北海道電力が、計画停電になる予定表を配布したのは、道民に対する脅しのような感じがします。
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