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2012年8月14日火曜日

市営住宅家賃減免改悪(2)まやかしの受益者負担論

 札幌市議会建設常任委員会で、市営住宅家賃の減免(とくに所得の少ない人の家賃を引き下げる制度)を縮小し、値上げすることについて、反対する立場で質問しました。

 札幌市都市局長は、「住まいの協議会」で、「サービスを受ける市民と受けない市民の公平性の確保などの観点から、コストに見合った適正な受益者負担について、見直しを進めていく必要がある」と言っています。
 ・・・ 何を言っているのか、わかりにくいですが、要するに「値上げしたい」と言いたいのです。



 都市局長の言う「サービスを受ける市民」というのは、市営住宅に入居して安い家賃で暮らしている人(あるいは、家賃減免をして、さらに家賃の安い人)という意味です。
 「受けない市民」というのは、市営住宅以外の住まい(あるいは家賃減免を受けていない)で、高い家賃や住宅費用を払っている人という意味です。

 その両者の「公平性の確保」が必要だ。つまり、現在は「
公平性が確保されていない」、「不公平だ」ということになります。

 市営住宅と、民間アパートなどでは、条件が違うのは当たり前です。



 市営住宅は、最初から低所得者のために、安い家賃で入れるようにしているものですから、違いがあるのが当たり前なのです。

公営住宅法 第一条  この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。

 もしも、市営住宅と、他の住居との公平性を保つとするならば、市営住宅の家賃を民間アパートと同じになるまで値上げしなくてはなりません。

 それでは、何のための市営住宅でしょうか。
 市営住宅と他の住居との間に「公平性」という観点を持ち込むこと自体、上記の公営住宅法を理解していないことになります。


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