札幌市中央区北5条西8丁目に、伊藤組土建の伊藤義郎邸があります。
その庭の池は、メム(湧水)で、そこから流れ出た水が、北大に流れ、サクシュコトニ川になったのです。
昔、南区方面の山地から北に向かって流れてきた豊平川は、中央区に入ると平地になるため、山から流れてきた土砂が堆積され、扇状地を形成しました。
そこで、川の水は、土砂の下を流れ、扇状地の先端部分で、湧水となって再び地上に現れました。
それが、メムです。
札幌市内にいくつもあったメムは、都市化で乾燥が進み、姿を消してしまいました。
もっとも代表的なメムが、伊藤義郎邸にあったのです。
しかし、個人宅の庭なので、メムがどうなっているのか、よくわからなかったのです。
土地が売却されてマンションが建つのではないかと言われています。
ぜひ、「メムを見たい」とお願いし、庭を見学させていただきました。
伊藤組土建の副会長と副社長が直々に案内してくださいました。
庭は、まるで植物園のようです。
巨木もたくさんあります。
地下水位はかなり下がっているようです。
これがメムの跡の池です。
池の下には、遮水シートが敷かれており、シートがなければ、水が地中にしみ込んでしまうそうです。
貴重なメム跡を残そうとしているのです。
木も池も保存すべき財産だと感じました。
4 件のコメント:
この画像は素晴らしいですね。
初めて「メム」の事を知りました。
最初に見た感想は以前に訪問した斜里郡清里町水元町の山奥にある“神の小池”が浮かびました。ここも摩周湖からの湧水でとても透明感があり倒木がコバルトブルーの小池に腐敗しないで残っている貴重な北海道の財産です。
私も機会があれば写真を撮影に参加したいです。
ツアーを企画して頂ければ幸いです。
匿名様、コメントありがとうございます。
この自然あふれる庭園は、「原札幌風景」を残している貴重なものです。
札幌市も調査に入り、貴重であることは確認されています。
しかし、庭園の半分ほどがつぶされて建物が建つようです。
伊藤氏個人が所有している庭だからです。
札幌市が買い取って残してほしいと、訴えたのですが・・・残念です。
宮川潤
何度も、いくども多分数えない位
拝見しますが心からホットします。
いい写真です。
これが札幌の原点です
そろそろお迎えが来ているのでしょう
本音を云いますと全国の税金で作成された公共施設は公共でないかもと・・・・疑念を持っていましたが・・・今回の東京オリンピックの象徴であるバッチがあのうようにいい加減に選定された経過を拝見すると・・・・希望を持ってガンバル青年を「なめたらあかん」と痛感します。
又、文化を「なめたらアカン」苦笑を自社の営業でカバーするとは歴史の汚点であろう
全国に失望を提案しめしました
簡単に破たんしました
小林多喜二の[蟹工船]をなめたらアカン。
匿名様、コメントありがとうございます。
この写真は、同行した党札幌市議団の事務局が撮ってくれたものと、私が撮ったものです。
伊藤邸は、札幌の原風景をそのまま残しています。
しかし、その一部はつぶされて、建物が建てられるようです。
残念です。
メムなど、一部は残ります。
函館本線の線路から北側の部分には、昔はメムがたくさんあったそうですね。
南区方面から流れてきた川が、扇状地の下を流れる伏流水となって扇状地の先端部分の函館本線の場所あたりで、再び地上に現れて、メム(湧水)となります。
メムからあふれた水が、小さい流れ=川の子ども=ナイ・ポ=「苗穂」になったそうです。
アイヌ語は、歴史と地理を感じさせます。
宮川潤
コメントを投稿