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2013年8月27日火曜日

秋田書店の景品水増し問題

 消費者庁は、8月20日、秋田書店に措置命令を出しました。
 秋田書店は、少年チャンピオンなどの雑誌やコミックスを出版している会社です。

 消費者庁は、雑誌の懸賞の当選者数としている人数に比べ、実際に賞品を送付した人数が少ないことを指摘しています。
 たとえば、「プリンセス2010年7月号」では、ストレート&カールアイロン3名のところ、実際は1名。
 ステーショナリーセット25名のところ、実際は3名などです。

 毎日新聞の報道、および労働組合の「首都圏青年ユニオン」の声明をまとめると、以下のようになります。

 2007年、秋田書店に就職した女性が、雑誌のプレゼント欄を担当しましたが、
「一つの景品しかないのに、当選人数を10人とするのはおかしい」などと、上司に訴えましたが、
「文句を言わずに黙って仕事をしろ」と言われたそうです。

 女性は、不正を続けているうちに睡眠障害などを発症し、2011年9月から休職せざるを得なくなりました。

 秋田書店は、2012年2月29日、「プレゼントを発送せず、不法に窃取した」と、この女性を解雇

 労働組合「首都圏青年ユニオン」は、秋田書店と団体交渉を行ない、不当解雇の撤回と不正をやめることを訴えましたが、会社側は要求を拒否。

 首都圏青年ユニオンは、解決に向け、2012年夏、消費者庁に資料提供を行ない、今年8月20日、消費者庁が秋田書店に措置命令を出しました。

 8月21日、秋田書店は、「毎日新聞の報道に対する弊社の見解について」(8月22日訂正)を出しました。
 それは、「・・・元社員は、あたかも社内の不正を指摘し、改善を訴えたために解雇されたなどと主張しておりますが、解雇の理由は、元社員が賞品をほしいままに不法に窃取したことによるものです・・・」と、しています。
 つまり、賞品を送った数が少なかったのは、元社員(女性)が盗んだからだと言っているのです。

 女性が休職したのは2011年9月から、解雇されたのは2012年2月29日です。
 しかし、それ以後も、賞品の実際の数が少ないことは、どう説明するのでしょうか。
 「プリンセスゴールド2012年4月号」では、
たこ焼き器 5名のところ、実際は1名。
図書カード3千円分 4名のところ、実際は1名。
バスローズペタル(入浴剤) 25名のところ、実際は3名などとなっているのです。

 秋田書店が、賞品の数を減らしておきながら、この女性が盗んだことにしたのだとすれば、絶対に許されないことです。

 秋田書店のホームページに掲載されいる「メッセージ」には、秋田書店は創立者故秋田貞夫が、戦後間もない世情騒然とした昭和23年に「日本の子どもたちに正義の精神と夢の世界を取り戻し、希望を与えよう」と出版を志して、月刊誌『冒険王』を創刊して以来、少年・少女漫画誌を中心に創立の志を忘れず、出版社の使命と責任を果たすべく、努力しております。」と、記載されています。
 この、創立の精神を忘れないでいただきたいと思います。

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