保育所で働く職員や、保育所に子どもを通わせている父母らでつくっている保育連絡会が、札幌市の子ども未来局と、交渉しました。
私も同席させていただきました。
平日の夜、仕事が終わった後に、疲れているだろうと思いますが、保育者も、父母のみなさんもたくさん集まりました。
市の子ども未来局からも10人ほど来ました。
以前、札幌市では、保育所を設置・運営にあたり、子どもたちにいい環境を保障するために、国を上回る厳しい基準を設けていましたが、基準が緩められました。
基準を緩めた内容を、札幌保育連絡会がまとめていますので、ご紹介します。
●保育所整備について
【国基準】乳児室1.65㎡、ほふく室3.3㎡。
【昨年度までの札幌市】乳児室は5㎡を原則。
【今年度からの札幌市】0歳1歳の面積3.3㎡。
●屋外遊戯室
【国基準】保育所に必置義務なく近隣に代替できる公園等があること。
【昨年度までの札幌市】保育所に園庭を設置。
【今年度からの札幌市】近隣に代替できる公園があればいい。
●給食
【国基準】平成10年外部委託容認。平成22年3歳以上の外部搬入容認。
【昨年度までの札幌市】保育所が雇用する調理員で自園給食。
【今年度からの札幌市】栄養士か管理栄養士がいれば委託可。
保育者や父母側から、様々な問題が発言され、札幌市がこたえていく方法で進められました。
その発言の中からいくつか、ご紹介します。
(保育士の発言)「保育士は、仕事が厳しく責任も重いのに、給料が安すぎる。私は、30年勤めているが、月収20万9千円」
(保護者の発言)「私は栄養士で、委託を受ける会社でも働いた。委託を受ける際、まず、営業職が価格とサービスについて、委託元と交渉し、いかに安い価格でできるかということを話す。コスト削減の中心は食材。冷凍ものを使い、生ものを使わないようにする。コスト削減で、子どもの健康を守られるのか心配だ」
(保育士の発言)「職員が調理するのであれば、子どもの状態を見てメニューを変更するなど、保育士と調理の連携ができる。『この子はこの野菜が嫌いだから、細かく切って出す』など、きめ細かな対応が可能。調理部門を委託すると、こうはいかなくなる」
現場からの声は、どれも切実です。
その声が生かされる保育行政の実現を願います。
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