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2012年2月19日日曜日

白石区凍死事件 市は生活保護を実施しなければならなかった

 白石区での姉妹孤立死(妹凍死)事件。
 お姉さんは、白石区役所生活保護課に3回(一昨年の6月、昨年の4月、6月)行っていましたが、生活保護を受けていませんでした。
 ガス暖房のアパートだったのですが、11月末にガス料金滞納により、ガスが停止。
 お姉さんは、12月に脳内血腫により死亡、知的障がいのあった妹さんは、1月、飢えと寒さで死亡しました。
 妹さんは、11月の末から1月上旬まで、1か月以上、暖房なしで暮らしたのです。


 お姉さんは、生活が困窮していたから、3回も区役所に行ったのです。
 なぜ、生活保護を受けられなかったのでしょうか。


 生活保護の「相談」に行ったのであって、「申請」に来たのではないという扱いをされていたからです。


 生活保護法では、こうなっています。


 第7条 保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。


 「急迫」という状況でない限り(何が「急迫」かということも問題ですが)、「申請したい」と言わなければ、生活保護が始まらないという理屈です。
 しかし、同じ生活保護法で、



 第19条 都道府県知事、市長及び社会福祉法(昭和26年法律第45号)に規定する福祉に関する事務所(以下「福祉事務所」という。)を管理する町村長は、次に掲げる者に対して、この法律の定めるところにより、保護を決定し、かつ、実施しなければならない。
1.その管理に属する福祉事務所の所管区域内に居住地を有する要保護者 (以下、略)

 市長は、生活保護を必要としている人には、生活保護を実施しなければならない、ということです。

生活保護の「申請」という言葉は、普通、知りません。
食べられなくなったら、区役所に「困ったから相談に来た」と言うのが普通ですよね。それを「申請ではなく相談だから、話を聞いて帰ってもらった」ということになったら、本当に困っている人が救われないのです。 


本当に困っている人には、「申請」だとか、「相談」だとか、一般市民に理解できない理屈を言わないで、命と暮らしを助けるための生活保護にならなければいけないのです。

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