さっぽろ村ラジオ(FM 81.3   インターネット NEW ZONE FM で、全国で聴けます)
                毎週火曜日 午後2時からの番組 「宮川じゅんの待たせてゴメンね!」 お聴きください

生活相談など、私への メール ⇒ ■ここをクリック■ (個人情報をわからないようにして公開することがあります。非公開希望の方は、「非公開希望」を書いてください)
                     
                 ブログへの「コメント」は、内容を確認させていただき、ブログの趣旨に合うものを公開します。

生活保護問題を中心にしたブログ「宮川じゅんの生活保護相談ブログ」http://matasete-soudan.blogspot.jp/もあります。ごらんください。         

2015年7月21日火曜日

一般質問 原発と再生可能エネルギー

 北海道議会第2回定例会で一般質問を行ないました。


 すっかり遅くなってしまいましたが、質問と答弁をご紹介いたします。

 私の質問は、①原発と再生可能エネルギー、②自主避難者に対する住宅支援、③地域医療構想について、④介護保険について、⑤中小企業に対する対策について、⑥農協法改革案について、⑦道営住宅にかかわる諸問題についてですが、一つ一つの項目に分けて、順次ご紹介いたします。

 今日は、原発と再生可能エネルギーについてです。
 高橋知事は、国の原発回帰の方針につき従い、再生可能エネルギーの活用について、まったく消極的です。

 以下、会議録をごらんください。


30番宮川潤君(登壇・拍手)日本共産党の宮川潤です。
 通告に従い、知事及び教育長に質問をいたします。
 まず、原発と再生可能エネルギーについてであります。
 政府が示すエネルギーミックスでは、2030年までに原発と石炭火力で約50%の目標と、まるで福島の原発事故などはなかったかのような原発回帰の姿勢をとっています。原発再稼働についても、安倍政権は、原子力規制委員会が安全のお墨つきを与えたら順次認める方針をとっていますが、再生可能エネルギーの宝庫である北海道は、原発のないエネルギー政策へ進むべきであります。
 そこで伺います。
 知事は、このような安倍政権の原発回帰の姿勢についてどう評価されますか。
 また、国から泊原発の再稼働を求められたら、どう対応するおつもりか、あわせてお答えください。
 川内原発の例を当てはめると、再稼動について同意が必要とされるのは道と4町村だけですが、30キロメートル圏内の同意が必要との意見もあります。知事はどうお考えですか。
 また、避難協定を結んでいる札幌市なども、地元に加えるべきだと思いますが、いかがか、知事の認識を伺います。
 長野県は、2013年度の県内の自然エネルギー発電設備の容量が既に2020年度目標値を大幅に上回り、発電設備容量で見るエネルギー自給率は70%と、長野県総合5か年計画に掲げる2017年度目標を4年前倒しで達成したという、再生可能エネルギーの先進地となっています。
 その長野県で、売電収入を域内で循環させるために、発電事業に取り組む地元業者の資金調達を支援する補助金を創設し、好評だとのことであります。この件について道はどう評価されていますか、伺います。
 札幌市は、昨年10月に、市内で消費する電力の原発依存を2030年までにゼロにすることを目標に、建物の省エネ化推進や再生可能エネルギーの導入拡大など、六つの重点取り組みを掲げました。
 計画期間は2022年までの9年間で、市内で消費する電力のうち、原発依存の半分を転換するものであります。具体的で意欲的な目標だと思いますが、知事はどう評価しているのか、伺います。
 道は、発電電力量の3分の1を新エネルギーで賄うとして、知事も、国に先駆けて数値目標を設定したと胸を張っています。しかし、残念ながら、エネルギーの種類ごとの工程表が示されておらず、具体性に欠けると言わざるを得ません。
 再生可能エネルギーの種類ごとに、いつまでに、どこに、どれぐらい普及するのか、具体的な数値目標を定めた工程表を示すべきだと思いますが、いかがか伺います。
 北海道省エネルギー・新エネルギー促進条例の第3条第3項では、「道は、その施設の建設及び維持管理その他事業の実施に当たっては、自ら率先して省エネルギーの推進及び新エネルギーの導入に努めるものとする。」とされております。
 道立学校は264校ありますが、太陽光発電とペレットボイラーストーブは、それぞれ何校に設置されているのか、伺うとともに、導入促進の目標について、教育長に伺います。

○知事高橋はるみ君(登壇)宮川議員の御質問にお答えをいたします。
 最初に、エネルギー政策に関し、まず、泊発電所についてでありますが、国は、エネルギー基本計画において、原発を重要なベースロード電源と位置づけるとともに、可能な限り依存度を低減することとしているものと承知いたします。
 原発は何よりも安全性の確保が最優先であり、原子力規制委員会において、厳格な規制基準に基づく審査が行われておりますが、その上で、再稼働については、国において、具体的な手続を明確に示すとともに、安全性やエネルギー政策上の必要性などに関する説明を責任を持って行うべきと考えるところであります。
 そうした内容が具体的に示された場合には、道議会の御議論などを踏まえながら、適切に対応していかなければならないと考えております。
 次に、新エネルギー導入拡大に向けた取り組みについてでありますが、道では、エネルギーの地産地消や大型プロジェクトの実現などにより、地域の特性を生かしながら、平成32年度までに導入拡大を目指す新エネルギーの数値目標をエネルギー種別ごとに設定し、その実現を目指して、地域の取り組み支援や実証研究の誘致などに取り組んでいるところであります。
 さらに、送電インフラの整備や、地熱開発に関する地域の合意形成などの条件整備を進めることにより、達成すべき目標を掲げ、新エネルギーの導入拡大に取り組んでおります。
 なお、エネルギー政策に係るその他の項目については、担当の部長から答弁をさせていただきます。

○総務部危機管理監佐藤嘉大君(登壇)原発の再稼働についてでありますが、再稼働について、地元同意などに関する法的な定めはありませんが、国のエネルギー基本計画において、国も前面に立ち、立地自治体等、関係者の理解と協力を得るよう取り組むとしているところであり、関係自治体の範囲も含め、国の責任において、具体的な手続について明確にすべきものと考えます。
 道としては、こうした考え方について、原発立地道県共通の認識として、原子力発電関係団体協議会を通じて、繰り返し求めているところです。

○経済部長山根康徳君(登壇)初めに、原発と再生可能エネルギーに関し、長野県の新エネルギー導入促進の取り組みについてでありますが、長野県では、今年度から、住民やNPO等が、地域金融機関との連携のもと、固定価格買い取り制度を活用して取り組む自然エネルギー発電事業への支援を実施していると承知しております。
 道といたしましても、発電事業による収入を地域内で循環させ、活性化につなげていく取り組みは重要と考えており、道内において、固定価格買い取り制度による売電収入を地域振興に活用する取り組みへの支援を実施してきているところであり、今後とも、エネルギーの地産地消が進むよう取り組んでまいります。
 次に、札幌市のエネルギービジョンについてでありますが、札幌市では、エネルギービジョンに基づき、住宅断熱性能の向上といった省エネの推進や、住宅用太陽光発電の導入促進、家庭用コジェネの普及拡大といった、札幌の特色を踏まえた取り組みを進めようとしているものと承知しております。
 また、札幌市のビジョンにおきましても、道内の他地域での再生可能エネルギーの導入が一定程度進むことを前提としておりますことから、道といたしましては、市町村と連携しながら、本道における新エネルギーの導入促進に取り組んでまいります。
 最後に、中小企業に関し、その経営対策等についてでございますが、中小・小規模企業は、地域の経済や雇用を支える重要な役割を担っており、近年の後継者難や業績不振などを理由とした休廃業や解散の増加傾向は、地域経済に大きな影響を及ぼすものと考えているところでございます。
 このため、道では、全道の21カ所に相談窓口を設け、中小企業診断士などによる相談対応に努めますとともに、円滑な事業承継に向けて、後継者不在の経営者を対象とするセミナーの開催や、創業希望者とのマッチング、後継候補者のデータベース化などにも取り組んでおります。
 また、小規模企業の振興などを着実に進めるため、年度内を目途に、経営体質の強化や事業承継の円滑化などを柱とする条例の制定に取り組むこととしており、こうした取り組みを通じて、中小・小規模企業の事業活動の持続的発展に努めてまいる考えでございます。
 以上でございます。

○教育長柴田達夫君(登壇)宮川議員の御質問にお答えをいたします。
 道立学校への太陽光発電などの導入についてでございますが、現在、道立学校においては、264校のうち、26校に太陽光発電設備を設置しておりますが、ペレットボイラーストーブにつきましては、未利用の木材資源を有効に活用できるものの、学校施設における設置・運用状況を把握する必要がありますことから、いずれの学校にも設置をいたしていない状況にございます。
 道教委といたしましては、北海道省エネ・新エネ促進条例の趣旨を踏まえ、これまでも、太陽光発電を初め、檜山北高校の風力発電や、岩見沢農業高校の資源循環型バイオ設備など、再生可能エネルギーを導入してきたところでございまして、今後とも、CO2の削減や電力量の節減、さらには環境教育での活用など、環境を考慮した学校施設の整備に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。


30番宮川潤君(登壇・拍手)再質問をいたします。
 まず、原発再稼動に関する地元同意についてであります。
 毎日新聞の調査では、全国の原発から30キロメートル圏内の、立地自治体以外の周辺の117市町村では、過半数の60市町村の首長が、立地自治体のみの同意で再稼働を進めることには反対しております。道内の関係自治体の14市町村のうち、「妥当ではない」「どちらかといえば妥当ではない」が8市町となっております。
 知事は、全国でも道内でも、立地自治体のみの同意で原発再稼働を進めることにこれだけ反対が多いことの重みをどう受けとめておられますか。
 さらに、UPZ内の21道府県の知事で、同様のアンケートに対して「よし」と回答したのは、立地自治体の福井県と鹿児島県のみです。「妥当と思わない」との回答は、立地自治体では茨城県と静岡県の2県で、周辺自治体では、滋賀県、京都府、鳥取県、長崎県の4府県です。これについてはどう受けとめますか。知事の態度も明らかにすべきだと思うのですが、いかがか伺います。
 次に、公共施設への再生可能エネルギーの導入についてです。
 学校への太陽光パネルの設置は、札幌市立学校では136校で、これに対して、道立学校は26校にとどまり、ペレットボイラーストーブの設置は、札幌市立学校の9校に対して、道立学校はゼロとのことでした。
 昨年の第4回定例会で、真下議員の質問に対して、高橋知事は、「今後とも、道有施設への新エネルギーの導入を着実に進めてまいる考えであります。」と答弁しております。着実に進んでいるというよりも、おくれをとっているというのが率直な印象であります。一気に札幌市との差を解消し、逆転することを求めておきます。

○知事高橋はるみ君(登壇)宮川議員の再質問にお答えをいたします。
 最初に、原発の再稼働についてでありますが、原発に関してはさまざまな御意見があり、地域によって置かれた環境も異なる中で、それぞれの府県や市町村において、アンケート調査に回答されているものと受けとめます。
 こうした中、泊発電所については、原子力規制委員会の審査が継続中であり、予断を持って申し上げる状況にはないものと考えますが、審査の状況や防災対策などについて、周辺自治体はもとより、道内の自治体に対して、引き続き、必要な情報提供などを行っていかなければならないと考えます。
 いずれにいたしましても、再稼働については、エネルギー基本計画において、国も前面に立ち、立地自治体等、関係者の理解と協力を得るよう取り組むとしているところであり、国において、具体的な手続を明確に示すとともに、安全性やエネルギー政策上の必要性などに関する説明を行うべきと考えます。


30番宮川潤君(登壇・拍手)御答弁いただきましたが、以下、指摘を交えながら、知事に再々質問を行います。
 原発再稼動の地元同意に関してです。
 境港市や米子市の一部が、島根原発から半径30キロメートル圏内に入ります。鳥取県の平井知事は、島根原発の再稼働に関しては、島根県の周辺自治体の意見を反映させるようにと求めています。これが、地域住民の暮らしと生命に責任を持つ自治体の長のとるべき態度だと思うのですが、知事はどのように考えますか。
 また、30キロメートル圏内の自治体を加えるべきと言うつもりは全くないということなのですか、お答えください。

○知事高橋はるみ君(登壇)宮川議員の再々質問にお答えをいたします。

 最初に、原発の再稼働についてでありますが、再稼働については、エネルギー基本計画において、国も前面に立ち、立地自治体等、関係者の理解と協力を得るよう取り組むとしているところであり、関係自治体の範囲も含め、国において、具体的な手続を明確に示すとともに、安全性やエネルギー政策上の必要性などに関する説明を行うべきと考えます。

0 件のコメント: