知事を見ながら質問しています。 |
その質問と答弁を、項目ごとに分けて、ご紹介しています。
今年4月から、介護報酬が2.27%削減されました。
しかし、「介護される人もする人もみんな笑顔に!北海道連絡会」の調査によれば、介護事業所は10%以上の減収になっているようです。
介護事業所が、赤字のために閉鎖することになっては大変です。
私の質問と答弁をごらんください。
○30番宮川潤君
ことし4月から、介護報酬が2.27%削減となりました。「介護される人もする人もみんな笑顔に!北海道連絡会」は、ことし2月から4月末にかけて、道内の介護事業所にアンケート調査を行い、138カ所からの回答をまとめました。
それによると、介護報酬の削減は、マイナス10.4%もの影響をもたらしているとのことです。また、介護職員の処遇改善について、研修が行えないことなどを理由に、30.9%が「加算を取得しない」とされています。
まず、介護事業所の運営難についてです。
介護報酬の削減などによって、事業所を閉鎖せざるを得なくなったところが出てきていますが、4月以後、介護事業所の閉鎖が何カ所になっているのか、お示しください。
次に、介護職員の養成と養成施設の存続についてです。
日本介護福祉士養成施設協会の小林光俊会長によれば、養成施設で学ぶ学生は、ピーク時の約2万人の半分、おおよそ1万人に減少している、このままでは養成施設そのものが壊滅して消えてしまうぎりぎりの段階にまで来ているとしています。
介護職員の確保と養成施設の存続は、ともに危機的状況を迎えていると考えますが、この点についての見解を伺います。
○知事高橋はるみ君
次に、介護職員の確保についてでありますが、今後、労働力人口の減少などの理由により、介護の人材不足が拡大することが懸念されております中、介護職員の確保が困難なために廃止する事業所の事例も見られ、人材の安定的確保が大きな課題と考えます。
また、質の高いサービスの提供に大きな役割を担う介護福祉士養成施設においては、ここ数年、定員に満たない状況が続いていると承知をいたします。
このため、道においては、介護福祉士会等、関係団体と連携するなどして、介護職を目指す若年層がふえるよう、介護の魅力を紹介するなどの事業を行っているほか、本年度からは、新たに、介護の仕事に対する理解を深めていただく取り組みを行うなど、介護の現場を支える人材の確保に積極的に努めてまいる考えであります。
なお、介護保険事業所の廃止件数については、担当の部長から答弁をさせていただきます。
○保健福祉部長村木一行君
次に、介護保険制度に関し、介護保険事業所の廃止件数についてでございますが、訪問介護や通所介護などの介護保険事業所の廃止件数は、本年4月が199件、5月が30件で、合計229件となっておりますが、4月末の総事業所数は1万6294カ所、5月末が1万6353カ所となっているところでございます。
以上でございます。
○30番宮川潤君(再質問)
介護保険の事業所廃止問題です。
4月に行われた介護サービスの報酬が事業所に支払われるのは6月です。この6月以降に閉鎖するところが急増することが懸念されますが、どういう見通しでいるのか、お示し願います。
人口の少ない町村では、事業所閉鎖によって介護サービスが利用できなくなるところが出てくるのではないですか。どう対処していくおつもりなのか、伺います。
介護職員の確保問題です。
介護職を目指す学生に対する支援、養成施設に対する支援を開始しなければ、今後の北海道における介護事業と高齢者の生活を支えることが困難になることは明らかですので、手厚い支援が必要であるということを指摘しておきます。
○知事高橋はるみ君
次に、介護報酬引き下げによる影響についてでありますが、平成12年の介護保険制度の創設の後、これまで5回の介護報酬改定が行われ、15年度と18年度の2回、サービス費用の適正化を目的に、報酬が引き下げられたところでありますが、事業所数は増加している状況にあります。
本年4月に改定された報酬は、6月から事業者に支払われることから、道といたしましては、今後、このたびの改定がどのような影響を及ぼすかについて、事業所数の推移を含め、注視してまいります。
次に、介護事業所の運営についてでありますが、道といたしましては、廃止届が提出された際には、利用されている方々への影響が生じないよう、地元市町村と連携をし、他の事業所への円滑な移行について、その状況の確認に努め、利用者が必要なサービスを受けられるよう、適切に対応してまいります。
また、今後の介護報酬の改定に当たっては、事業所の運営実態や課題を十分に検証し、積雪寒冷、広域分散といった道内の地域特性にも配慮したものとなるよう、国に対し要望してまいります。
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