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2015年7月29日水曜日

北海道の企業の99.8%は中小企業、7割赤字

 北海道議会で一般質問を行ないました。



 その質問と答弁を、わかりやすくまとめてご紹介しています。
 北海道内の企業は、99.8%が中小企業で、7割が赤字になっています。
 支援を強めることが、緊急の課題になっていますが、自治体融資を活用しているのは、わずか2.2%のみという調査もあります。
 北海道として、中小企業支援を強めることを求めました。


30番宮川潤君
 次に、中小企業に対する対策等に関して質問します。
 知事は、不動産にも外資を取り込もうとしていますが、海外資本による企業買収が懸念され、技術や地域経済を守ることが課題となっています。
 道内企業の99.8%、つまり本道の企業のほとんど全てが中小企業で、その7割以上が赤字となっており、小規模企業の代表者が60歳以上なのが約半数、後継者不在が72.8%で、全国ワーストワンになっています。
 しかし、赤字であっても、経営継続によって雇用を確保し、地域経済に不可欠な役割を果たしています。
 知事は、中小企業の実情や、雇用と地域経済に果たす役割をどう捉え、こうした窮状にどのような対策をとろうとしているのか、明らかにしてください。
 赤字で、8%に引き上げられた消費税の納付の負担に加え、社会保険料負担が、経営を断念せざるを得ない要因となっています。
 ある自治体では、納税相談による納税意欲の喚起よりも、差し押さえなどを優先する対応をとっています。行き過ぎた徴税と社会保険料負担などが、営業を断念させ、事業承継をできなくして、困窮に至らしめていると言えます。
 こうした対応を改め、納税猶予の制度を周知するとともに、親身な相談で、経営が継続できるようにすべきと考えますが、いかがか伺います。
 北海道商工団体連合会の独自調査によると、借入金のある中小零細事業者のうち、自治体融資を受けている割合はわずか2.2%にすぎません。
 道の制度融資について、中小・小規模事業者がもっと利用しやすい制度にすべきと考えますが、どう検討されているのか、明らかにしてください。

○知事高橋はるみ君
 次に、中小企業対策に関し、道の融資制度についてでありますが、この制度は、中小企業に対して円滑に資金を供給することによって、経営の安定や事業の成長発展などを促進することを目的としており、より多くの事業者に利用されることが重要でありますことから、このたび、経営環境の変化などを踏まえ、融資制度全体の見直しを行ったところであります。
 見直しに当たっては、中小企業にとって、わかりやすく利用しやすい制度となることを基本に、小規模企業に対する支援を重点として、資金体系の簡素化や融資条件の拡充などの改正を行うこととしたところであります。
 道といたしましては、この制度の効果的な利用促進を図るため、市町村や商工団体などへの周知を初め、金融機関や信用保証協会に対して、道の制度の活用について働きかけるとともに、今後とも、中小・小規模企業を取り巻く経営環境や資金ニーズを的確に把握し、不断の見直しを行ってまいる考えであります。
 なお、中小企業対策に係るその他の項目については、担当の部長から答弁をさせていただきます。

○総務部長笠置隆範君(登壇)中小企業対策に関しまして、納税猶予などについてでございますけれども、道税につきましては、納税者が、災害や病気、あるいは事業の休廃止、取引先の倒産などによりまして、一度に納税できない場合には、一定期間、納税を猶予するなどの制度が設けられているところでございまして、ホームページでありますとか道税の広報誌で周知をしているところでございます。
 また、各振興局や道税事務所におきましては、納税が困難な方に対しまして、経営状況などの把握に努め、分割納付などの相談にも応じているところでございます。
 今後とも、より丁寧に対応してまいりたいと存じます。

 以上でございます。

2 件のコメント:

岡﨑 恵治 さんのコメント...

 道労連の「最賃シンポ」に参加しました。報告者の一人に石狩管内の建築業者の社長さんが参加されていて、「自分は年金が出ているので、自分の給料抑えてでも従業員に給料出している」と云ってました。その人を前に、最賃千円は生活保護基準と同等で「健康で文化的な最低限度の生活」水準保障。これを守らないのは憲法違反で不当!とだけやっても意味ない。
 給与問題も企業相手にしてやる時代は終わったと思う。圧倒的が赤字経営なのだから。ここは、25条とナショナルミニマムを正面に据えて、国の補償責任を追及し、中小企業局(なのかな?)から大企業に元受責任を果たさせる・社会的責任を果たさせる=大企業の責任で関連と下請け中小企業の最賃保障に責任を負わせる法整備とらせないと。あるいは、一次産業で求めてるところの所得補償に近い助成制度で財政出動させて下支えするか。高度成長時代と違って企業体力ないから近づかない。全国に先駆けて北海道に独自の条例作らせますか。企業誘致の条件にする。大企業の関連会社なら元受けに保障させる (云いたい放題の岡﨑)

宮川 潤 さんのコメント...

岡崎さん、コメントありがとうございます。
最賃を引き上げることを求めつつ、国が中小企業に対する支援を強めることが必要です。
労働者の賃金が上がることが、地域経済を活性化させることになるので、日本の経済全体がよくなるという観点が大事だと思います。