国は、学童保育指導員の賃金が低すぎるために、賃金引き上げの方針を出しました。
札幌市は、各学童保育所に、とても面倒な調査票を出させて、「補助金を上げる」と期待させながら、具体化しないのです。
私は、第4回定例会(12月議会)で、「賃金引き上げのための補正予算を提出せよ」と求めました。
私の子どもたちも学童保育の御世話になりました。
ですから、子どもの親たちの気持ちも、指導員の気持ちもわかるのです。
学童保育指導員は、安い給料でも、子どもたちのために献身的に頑張っています。
指導員は、子育てのために何事にも代えられない宝なのです。
質問が終わった後、同じ共産党の小形議員から、「宮川さん、頑張って、声をからして質問してたよ。声が続かなくなるかと心配した」と言われました。
本気、真剣、力を込めて質問したのです。
***以下は質問原稿です***
【2014年10月30日学童保育①】
私は、9月30日、代表質問で、緊急確保事業の児童クラブ開所時間延長支援について質問しました。
指導員の賃金引き上げについて、「期待を持たせた」、「学童保育所では父母会を何度も開いた」、「一大決意をしたところもある」としたうえで、「補正予算を組んで手立てをとるべき」と求めたところ、答弁は、「賃金改善の対象者の範囲や具体的内容を整理し、次年度以降の対応を含めた検討が必要」とのことでした。
今年度の単年度事業であるのに、「次年度以降の対応」ということは納得できませんので、ただちに指導員の賃金を引き上げをもとめる立場で質問します。
7月22日、本市が、各児童育成会代表者宛てに「保育緊急確保事業(放課後児童クラブ開所時間延長支援事業)に係る事前調査および説明会のご案内(依頼)」が出されています。
このなかで、留意事項として「本調査は、あくまで本事業の実施の検討に向けて必要な調査であり、事業の実施が確定しているものではありません」とあり、「実施が確定しているものでは」ないとしながら、「事業の実施の検討に向けて」ともされており、実施するのか、しないのか、不明の表現となっています。
また、「今後、本事業の実施が決定した場合には、あらためて本申請を行っていただくことになります」と、事業の実施を予定した言い方になっています。
また、「事業の実施が国より示されたところであり、本市おいても、各育成会に対する事業実施に向け検討しているところ」と、事業実施の方向性をはっきりと打ち出しています。
子ども育成部は、7月29日に子ども未来局の大会議室を使って説明会を行ない、8月4日までに各学童保育所から調査票を提出させたのであります。
この調査票の提出にあたり、「事業実施の見込みがない場合についても、見込み額0円としてご提出ください」としています。
このことは、非常に重大な意味を持っています。
つまり、「各学童保育所で、賃金改善を行うか、行なわないか、結論を出せ」ということを意味しているからです。
国は、補助金を出すと言っています。
市も、「事業実施」すなわち賃金改善「に向け検討している」としています。
どの学童保育所でも、指導員の賃金アップは、緊急で切実な問題になっています。
しかし、財政上のやりくりができないので、育成会の親たちは非常に申し訳ない思いでいるわけです。
働く親にとって、指導員が子どもの放課後を守ってくれていることは、何事にも代えられない、ありがたいことなのです。
ですから、指導員に心から感謝していますし、敬意を持っているのです。
しかし、1人1ヶ月1万4千円ですとか、1万5千円になるような保育料負担も限界なのです。
とくに、きょうだいが多い場合や、母子家庭の場合などは大変なのです。
それで、安い賃金で、本当に申し訳なく思っているのですよ。
ですから、「事業実施の見込みがない場合についても、見込み額0円としてご提出ください」と、「賃上げするかどうか回答を出せ」と言われたら、夜遅くまで父母会を、何回も何回も開いて、話し合って、身を切る覚悟もして、「賃上げする」という結論を出したのですよ。
子ども育成部からの文書には、このようなことも書かれています。「この調査で、事業実施の見込みのない育成会については、事業実施が決定した場合でも、本申請はできません」と書かれているのです。
つまり、今回、賃上げを決断しなければ、国が賃上げのための補助金をつけても、それを利用できなくなるということです。
こう書かれて「賃上げするという結論しかない」と考えたところも少なくないと思います。
「賃上げはしない」という結論を出したところも、思いは同じだったはずです。
しかし、それでも、どうしても賃上げのやりくりがつかないところが、泣く泣く「賃上げしない」内容の調査書を出したのです。
「賃上げする」にしても、「しない」にしても、その結論に至るまで、どれだけ厳しい議論を積み重ねたか、子ども育成部は想像つきますか。
「事業の実施は確定していない」と一言書いていたとしても、熱い議論、厳しい議論を積み重ねた方にしてみれば、「確定していないと書いている通り、どうなるのかはわかりません」などということでは済まされないのです。
各学童保育所で、どういう思いで、父母や指導員が議論してきたと思いますか、ご答弁ください。
【2014年10月30日学童保育②】
各学童保育所で、大変な思いをして、賃上げを決めたことは重く受け止めてほしい。
まず、今年2月26日に、内閣府が「放課後児童クラブ開所時間延長支援事業」について、方針を出しました。
しかし、市町村から疑義が出されたために、それを改正して、5月29日、「平成26年度保育緊急確保事業費補助金の国庫補助について」が発せられ、「放課後児童クラブ開所時間延長支援事業」として、「1事業者あたり年額156万円」とし、「3分の1」を国が補助するとしています。
そして、7月22日、本市が、各児童育成会代表者宛てに「保育緊急確保事業(放課後児童クラブ開所時間延長支援事業)に係る事前調査および説明会のご案内(依頼)」が出されています。
まず、2月に出された国の「補助金交付要綱」と5月に出されたものを比較しても、少なくとも学童保育に関して、変更はありません。
「実施要綱」では、細部で変更があるのかもしれませんが、「放課後児童クラブ開所時間延長支援事業」として、「1事業者あたり年額156万円」とし、「3分の1」を国が補助するということは、変わらないのです。
ですから、こども育成部が「賃金改善の対象者の範囲や具体的内容を整理」すると言っていますが、それは、2月に国が「要綱」を出した時点で、市として「具体的内容の整理」に入っていなければならないことで、現時点では、8か月が経過しているのです。
5月に改正した「要綱」が出されましたが、そこから考えても5か月が経過しており、いったい、5か月間何をしていたのかと思うわけです。
それで、「賃金改善の対象者の範囲や具体的内容」についてですが、賃金改善の対象者は具体的に、どういう人なのか、お示しください。
いま、具体的に言えないのであれば、対象者として検討の俎上に上がっているのはどういう人ですか、選択肢に入っているのはどういう人なのか、検討の対象になっている人をお示しください。
【2014年10月30日学童保育③】
(そういう検討であれなら、調査票が出てこなくても検討することができたはず)
こんなに遅くなっていることや、一時期、「次年度以降とする」ということも言っていたことも考え合わせると、一刻も早く事業の実施を行なうべきであります。
補正予算を組む必要があります。
議会では可決させられると思います。
問題になることがあるとすれば、遅くなったことについての責任だけだと思います。
今年度、実施するのであれば、来年の第1回定例会では遅すぎると思います。
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